便器修理no

「どうも済みませんでした。ところでこれはお断りして置きますがね、中村、こうなった以上私は、今後はもう水漏れ、君に対しは認めませんよ。それも、単に今しがたの問題についてばかりじゃなく、水漏れの事柄について言うのです。」「いいですとも。なんですね、認めるとか認めないとかいって?」中村はにやりと笑ったが、しかし眼は足もとに落としていた。「君がそう仰しゃってくださるなら、なおさら結構です、一そう結構ですよ!さあそのこっぷを空けてお寝みなさい、とにかく今夜はお帰しはしないんだから……。」「いやお酒はもう、……」と中村はややたじろぎの色を見せたが、それでもやはりてーぶるへ歩みよって、先刻から注ぎっ放しになっていた最後の一杯を乾しにかかった。もうその前にさんざひっかけていたらしく、杯を持つ手はしきりとふるえて、酒を床やるばーしかや、ちょっきのうえへだらしなくこぼすのだったが、とにかく最後の一滴まで乾すには乾した。——まるで飲みさしのままでは置けないとでも思っているふうだった。そして空っぽの杯を恭しくてーぶるのうえに置くと、おとなしく我の寝床の前へ行って着物を脱ぎはじめた。「だがやっぱり……泊らないほうがよくはないでしょうかね?」と彼は、なんと思ったか急にそんなことを言いだした。もう片っ方の靴はぬいで、それを両手に抱えている。「いや、断じてよかありません!」まだ根気よく歩きまわっていた斉藤は、彼のほうを見やらずに吐き出すように答えた。お客は着物をぬいで横になった。